阿久根の鳥インフル陽性、3万7000羽殺処分始まる 鹿児島県内で今季12例目

 2022/12/21 21:31
鳥インフルエンザの発生農場に向かう県職員ら=21日、阿久根市赤瀬川
鳥インフルエンザの発生農場に向かう県職員ら=21日、阿久根市赤瀬川
 鹿児島県は21日、阿久根市脇本の養鶏場(肉用鶏3万7000羽)で見つかった鳥インフルエンザ疑い例について、高病原性とみられる「H5亜型」の感染を確認し、全羽の殺処分を始めた。養鶏場での発生は今季県内12例目、全国では45例目。

 感染確認を受け、発生農場から半径3キロ内は鶏や卵の移動制限、半径3~10キロ内は域外への搬出制限がかかった。同市と出水市で発生した1~9、11例目と合わせ、移動制限は36農場115万3000羽、搬出制限は58農場304万7000羽が対象。消毒ポイントは稼働中の7カ所を継続する。

 県内10例目の南九州市頴娃の養鶏場(採卵鶏3万5000羽)では20日午後5時、農場内の清掃や消毒といった防疫措置が完了した。制限区域内で新たな発生がなければ、31日から半径3キロ内の農場で目視やウイルスの有無を調べる検査を実施。陰性の場合は搬出制限区域は解かれる。防疫措置完了から21日間新たな発生がなければ、移動制限も解除される。

 県内11例目の阿久根市脇本の養鶏場(採卵鶏7万羽)では21日午前8時、殺処分が完了した。