「必要ない」「芝生広場はどうなる」…鹿児島市のサッカースタジアム構想、本港区利活用検討委員から厳しい意見続出

 2022/12/24 16:00
鹿児島市の鹿児島本港区(2020年撮影)
鹿児島市の鹿児島本港区(2020年撮影)
 鹿児島県の鹿児島港本港区(鹿児島市)の利活用に関する検討委員会が23日開かれ、市のサッカー等スタジアム構想について「スタジアムは必要ない」「芝生広場どうなる」など厳しい意見が出た。

 冒頭、委員の松山芳英副市長が、本港区エリアについて「中心市街地のにぎわい創出、回遊性向上のため本市のまちづくりにとって重要な地域」と強調。担当課が本港区の3候補地で、県有地のドルフィンポート(DP)跡地が最も優位とした需要予測調査の中間報告を説明した。

 鹿児島商工会議所の岩崎芳太郎会頭は、商議所が独自に構想する本港区の活用案には「スタジアムは入っていない」と明言。「J2の試合のためのスタジアムは、将来的にあまり必要ない」とした。県有地に造りたいのなら、市は検討委で県や県民にとってのメリットを示すべきだと注文した。

 県の担当課はスタジアムの年間稼働率が4割であることを挙げ、「365日にぎわうことを目指す県のグランドデザインとの整合性に課題がある」とした。国学院大学観光まちづくり学部長の西村幸夫氏は「(DP跡地にスタジアムを造るのは)市民に芝生広場を開放する考えからは、ずいぶん離れている」と指摘した。