鳥インフル制限解除へ「清浄性確認検査」開始 出水の8養鶏場周辺で 31日にも結果判明

 2022/12/27 08:00
【資料写真】鶏の殺処分が終わり、清掃作業が進む鶏舎=出水市高尾野(県畜産課提供)
【資料写真】鶏の殺処分が終わり、清掃作業が進む鶏舎=出水市高尾野(県畜産課提供)
 鹿児島県は26日、高病原性鳥インフルエンザが今季発生した出水市の8養鶏場から半径3キロ圏内(移動制限区域)の25農場で、ウイルスの有無を調べる「清浄性確認検査」を始めた。31日にも判明する結果が陰性ならば、3〜10キロの卵・鶏の搬出制限が直ちに解除される。解除されれば今季県内初。その後も新たな発生がなければ、1月6日に移動制限も解除となる。

 8農場は出水市の1〜9例目のうち6例目以外。6例目と阿久根市の11、12例目の移動・搬出制限区域と重なる範囲は除外される。

 検査は獣医師が各農場に立ち入り、目視で鶏の健康状態などを調べた。鶏舎ごとに過去の感染歴を調べる抗体検査と、現在の感染を確かめるウイルス分離検査用の検体を採取した。県畜産課によると、目視では全農場で異常はなかった。

 清浄性確認検査は発生農場での鶏の殺処分や鶏舎の消毒といった防疫措置を終えてから、3キロ内で新たな発生が10日間なければ実施する。1例目は11月21日に防疫措置が完了していたが、3キロ内で発生が相次いだため延期になっていた。

 新たな発生がなければ南九州市の10例目は31日、6、11、12例目は1月4日に同検査が始まる見込み。

 12例目は農研機構動物衛生研究部門(茨城県)による遺伝子解析で高病原性(H5N1亜型)と確認された。