女性管理職の割合 鹿児島9.3% また九州で最下位、8年連続 全国での順位は? 12市町村がゼロ 識者「自治体の本気度足りない」 22年度

 2023/01/01 08:30
【関連グラフ】課長級以上の管理職に占める女性の割合
【関連グラフ】課長級以上の管理職に占める女性の割合
 2022年度の鹿児島県内全43市町村の女性管理職の割合(一般行政職、課長級以上)は9.3%で、8年連続で九州最下位だったことが国のまとめで分かった。12年度の2.5%から11年連続で増えているものの、依然低位にとどまっている。12市町村は1人もおらず0%だった。全国では最低の愛媛県(7.3%)、北海道(8.9%)に続き3番目に低かった。

 内閣府男女共同参画局が12月27日、22年度分を公表した。国は第5次男女共同参画基本計画で、25年度末までに市町村の本庁部局・次長相当職の女性割合を14%、課長相当職を22%にするよう目標を示している。

 鹿児島県内の19市では西之表の15.8%が最も高く、鹿児島14.7%、いちき串木野12.5%と続いた。24町村では知名町の27.8%が最も高く、大和村と龍郷町が18.2%だった。

 0%は枕崎、志布志、三島、十島、湧水、大崎、錦江、肝付、瀬戸内、天城、伊仙、和泊の12市町村。
 全国は13.7%で、最高は高知県の20.1%。九州・沖縄の最高は沖縄県の16.3%だった。

 係長級の女性比率を見ると、鹿児島県内の市町村は22.2%。最低の北海道の20.5%の次に低かった。最高は富山県の45.5%だった。

 鹿児島県男女共同参画審議会長のたもつゆかりさん(70)は「女性を意志決定層に参加させる意義が理解されておらず、自治体の本気度が足りない」とみる。「政策課題は多様・複雑化している。政策を形成する過程に多様な人が関わる必要がある」と強調した。