式典会場は海を隔てた鹿児島市内の村役場 オンラインで島民が見守る中、20歳の門出 思い出胸に活躍誓う 三島村・十島村

 2023/01/10 21:30
久しぶりのジャンベ演奏を楽しむ出席者=鹿児島市名山町の三島村役場
久しぶりのジャンベ演奏を楽しむ出席者=鹿児島市名山町の三島村役場
 鹿児島県三島村と十島村の二十歳の集いが8、9日、それぞれ鹿児島市の両村役場であった。オンラインでつながった各島々の島民が見守る中、20歳の節目を迎えた若者が島の思い出を胸に活躍を誓った。

 8日にあった三島村の式典には対象者7人のうち3人が出席。大山辰夫村長は村にアフリカの民族楽器ジャンベを伝えたギニア出身の故ママディ・ケイタさんの話を交え、「島で経験した多くのことが支えになると思う。島民はいつまでも応援している」と激励した。

 三島中学校を卒業し、鹿児島市の専門学校に通う大小田駿太さん(20)は「島での生活で自ら行動することの大切さを学んだ。将来は建築士になって、島の発展に貢献したい」と決意を述べた。参加者は島での学校生活で慣れ親しんだジャンベを演奏した。

 十島村は9日に開き、オンラインを含め8人が参加した。肥後正司村長は「苦しいときもこつこつと歩き続け、目標を達成する十島での学びを生かしてほしい」と祝辞。諏訪之瀬島中を卒業した鹿児島大学工学部建築学科2年の山中雪嘉さん(20)は「成人としての自覚や責任を持って行動できるようになりたい」と抱負を語った。

 式典後は出席がかなわなかった恩師や島民とオンラインで交流した。鹿児島高専5年の松下天哉さん(20)は山海留学していた宝島中3年時の担任とモニター上で再会。「晴れ姿を見せることができうれしい」と喜んだ。