使命は高齢者と進んで交流すること…「子ども民生委員」誕生 ごみ出し手伝う小6児童の提言が市長動かす

 2023/01/13 11:00
委嘱状交付式で永山由高市長(左)と笑顔を見せる子ども民生委員のメンバー=10日、日置市役所
委嘱状交付式で永山由高市長(左)と笑顔を見せる子ども民生委員のメンバー=10日、日置市役所
 高齢者の見守り、私たちに任せて-。鹿児島県日置市に地域の民生委員と活動する「子ども民生委員」が誕生した。10日に発足式・委嘱状交付式があり、小中学生6人が「地域のみなさんと協力して、おじいちゃん、おばあちゃんたちと進んで交流します」などと信条を読み上げた。

 昨年7月にあった市の子ども議会で、伊集院小学校6年の中原璃久君が導入を提言したことがきっかけ。中原君は伊集院の下方限(しもほうぎ)自治会で、民生委員や地域の子どもたちと2019年7月から週1回、高齢者のごみ出しを手伝っている。

 子ども議会で中原君は「高齢者は子どもたちに得意な趣味などを教えれば、やりがいを感じる。会話したり体を動かしたりすることが、体の機能が衰える『フレイル』の予防に役立つのでは。僕たちも将来の勉強になる」と熱弁。感心した永山由高市長が、担当課職員とごみ出し支援の現場を視察するなどして発足準備を進めてきた。

 同自治会で「子どもお助け隊」として活動する小2~中2の14人が、そのまま委嘱された。任期は今年1年間で、当面自治会内で活動する。

 「ごみ出しや途中のごみ拾いなど、自分たちができることを続けていきたい」と代表の中原君。永山市長は「地域ぐるみの支え合いの輪が、さらに広がることを期待する」と語った。

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