あすから大学入学共通テスト 刺傷事件や問題流出受け、鹿児島大が対策強化  試験会場の感染予防も抜かりなく

 2023/01/13 21:00
大学入学共通テスト本番を前に会場の消毒作業を行う職員ら(画像は一部加工してあります)=13日、鹿児島市の鹿児島大学
大学入学共通テスト本番を前に会場の消毒作業を行う職員ら(画像は一部加工してあります)=13日、鹿児島市の鹿児島大学
 大学入学共通テストは14日、鹿児島県内14カ所を含め全国679会場で始まる。新型コロナウイルスの感染が再び広がる中、試験前日の13日は、県内各会場で関係者が感染予防へ配慮しつつ設営に追われた。下見に訪れるなどした受験生らは、口々に健闘を誓った。

 県内で最も多い2500人以上が受験する鹿大郡元キャンパスでは、試験監督が話す際の飛沫(ひまつ)を防ぐアクリル板を職員らが設置。消毒液を吹き掛けた布巾で机を拭き、受験番号を印字したシールを貼り付けた。県外で昨年あった会場付近での刺傷事件や問題流出を受け、鹿大は対策を強化。敷地出入り口に配置する職員数や試験中の巡回を増やす。

 同日午後2時ごろには、多くの受験生が下見に訪れた。樟南高校(鹿児島市)の秋窪琉里花(りりか)さんは「友人とおそろいのお守りを持ちベストを尽くす」。伊集院高校(日置市)の松下純さんは「緊張してきたが、やってきたことを出し切りたい」と意気込んだ。

 鹿児島高等予備校(鹿児島市)では、除菌ジェルなどが入った応援セットや職員の寄せ書きを受験生約200人に配布した。前鶴公介さん(19)は「昨年の悔しさを思い出し改めて気合が入った」と話した。

 共通テストの初日は地理歴史と公民、国語、外国語、2日目は理科と数学がある。新型コロナ感染など体調不良の場合は28、29日にある追試験に挑む。