役所の電気、地元の再エネで全部賄う…阿久根市で野心的なプロジェクトが進行中 事業費10億6000万円

 2023/01/14 14:12
阿久根市役所駐車場に設置された太陽光パネル=阿久根市鶴見町
阿久根市役所駐車場に設置された太陽光パネル=阿久根市鶴見町
 鹿児島県阿久根市役所などの公共施設の電力を地域内の再生可能エネルギーで賄う計画が進んでいる。市と連携協定を結ぶトラストバンク(東京)の関連会社は、市役所や周辺施設に太陽光パネルや蓄電池を設置する作業を終えた。4月に営業運転を始める予定。

 市は2021年9月、エネルギーの地産地消や脱炭素化を目的に、ふるさと納税サイトを運営するトラストバンクと協定を締結。大規模停電などの災害時の対応力強化にもつなげる。

 事業費は約10億6000万円で、トラストバンク側が国の補助金などを活用して負担。太陽光パネルは市役所と近くの番所丘公園の敷地内に計3450枚を置き、蓄電池は市民交流センター(風テラスあくね)に配備した。

 市が電力を買い取り、自営線を使って市役所や阿久根消防署、風テラスあくねなどに給電する仕組み。買い取り価格は調整中という。市企画調整課の福島浩課長は「事業を通し、脱炭素地域実現の一歩につなげたい」と話した。