「ポーラス竹炭」って何? おいしい野菜作りに活用、放置竹林解消へ一石二鳥 薩摩川内

 2023/01/16 15:18
ポーラス竹炭づくりを研修する参加者=薩摩川内市祁答院町黒木
ポーラス竹炭づくりを研修する参加者=薩摩川内市祁答院町黒木
 鹿児島県の薩摩川内市グリーン・ツーリズム推進協議会は11日、地域の放置竹林解消を目指し「ポーラス竹炭」作りの講習会を開いた。福島県郡山市で竹炭を使った地域おこしに取り組む岩沢伝朗さん(39)を招き、14人が研修した。市内各地区に広げていく。

 ポーラス竹炭は間伐竹を大気中で燃やして作る竹炭。多孔質で畑にまくと土壌の微生物を多く取り込めるため高品質の土壌改良剤となり、竹炭作りは竹林の整備にもつながる。協議会では(1)放置竹林の解消(2)竹炭の農業利用(3)おいしい野菜を作って地域おこしにつなげる-などの目的で岩沢さんを招いた。

 この日は午前中に座学で講習を受けた後、同市祁答院町黒木の福崎幸二さん(74)所有の竹林に移動。岩沢さんの指導を受けながら、竹を伐採して燃やし竹炭を作った。

 寺田芳照会長(73)は「皆さんが伝承者になってグループで竹林に入って整備し、できた炭を畑にまいてほしい」と呼びかけた。3年前から竹林を放置しているという福崎さんは「手入れが大変だが、学んだ方法は割と簡単。地域で関心のある人を募り、グループで取り組みたい」と手応えを話した。

 協議会は作った竹炭を参加者に配布し、野菜作りで炭の効果を検証。地域を変えて竹炭作りの講習会を開く予定という。