「物価の優等生」卵が高い 飼料高に鳥インフルエンザ追い打ち 昨年より70~100円上昇のスーパーも

 2023/01/17 09:46
スーパーの卵売り場。品薄にはなっていないという=鹿児島市のイオン鹿児島鴨池店
スーパーの卵売り場。品薄にはなっていないという=鹿児島市のイオン鹿児島鴨池店
 卵の価格の高い状態が、鹿児島県内で続いている。ウクライナ情勢や円安に伴う飼料の高止まりに、全国の養鶏場で発生する鳥インフルエンザが追い打ちをかけた。県内では過去最高の価格で販売する店もある。

 JA全農たまごMサイズの月平均の卸売価格(福岡地区)は昨年8月に前年を上回り、需要期の年末にかけて上昇を続けた。1月1〜16日は1キロ当たり276円。12月の294円よりは落ち着いたものの、前年1月と比べると2倍近く、なお高水準にある。

 鹿児島市内の複数のスーパーを見ると、多くの店は1パック230〜250円程度で販売する。M・Lサイズ混在で246円で売るスーパーの担当者は「昨年の同じ時期より70〜100円ほど上がっている」とため息をつく。

 一方、同市のイオン鹿児島鴨池店は昨年より10円ほどの値上げ。中村武店長は「鳥インフルの影響は受けていないが、これ以上拡大すると上がる可能性がある」。いずれの店も、品薄にはなっていないという。

 野村哲郎農相は13日の記者会見で、今後の見通しを「高い水準で推移していくのかなと思う」と語った。農水省は日本養鶏協会などに対し、安定供給のため鶏の飼養期間延長などを要請したという。