「芋の甘さ、華やかな香り…仕上がり期待以上」 焼酎出来栄え 96蔵215点を審査 22年度鑑評会始まる

 2023/01/20 12:47
真剣な表情で焼酎の味や香りを確かめる審査員ら=19日、鹿児島市の県酒造会館
真剣な表情で焼酎の味や香りを確かめる審査員ら=19日、鹿児島市の県酒造会館
 鹿児島県産本格焼酎の出来栄えを審査する鑑評会が19日、鹿児島市の県酒造会館で始まった。96の蔵から芋156点、黒糖26点、米8点、麦25点の計215点の出品があり、初日は芋焼酎を審査。出来を高く評価する声が聞かれた。

 酒質と技術向上のため、県酒造組合が毎年開催する。芋焼酎は2022年7月、ほかは同年1月以降の製造が対象。熊本国税局、県工業技術センター、鹿児島大学の計6人が審査員を務め、並んだ焼酎入りのグラスの香りと味を確かめて評価を書き込んだ。

 審査長の本村創・熊本国税局鑑定官室長は「芋の甘さや華やかな香りが引き出され、仕上がりは期待以上」と高く評価した。被害が出たサツマイモ基腐(もとぐされ)病については「苦みや臭みなどの影響を感じるものはない。念入りに芋を処理しているようだ」と話した。

 組合によると、昨年より出品点数は14、蔵は4減った。田中完専務理事は「基腐病のため、メーカーによっては芋の量が例年より2、3割少なくなっている。飲酒形態の変化、原油や資材の高騰も影響した」と分析した。

 20日は黒糖、米、麦を審査。2月10日の表彰式で結果を発表する。