一枚一枚目を凝らし…板のり作り本格化 出水

 2023/01/22 12:55
洗浄後に四角く形が整えられたノリ=19日、出水市汐見町
洗浄後に四角く形が整えられたノリ=19日、出水市汐見町
 鹿児島県出水市で特産の板のり作りが本格化している。遠浅の八代海沿岸で養殖したノリを干潮時に摘み取り、その日のうちに加工する。出荷は3月中旬ごろまで続く。

 市内の生産者は全7戸。2022年11月7日に一斉に張った種網を12月上旬にいったん引き上げて冷凍保存。寒さが増して成長が促される12月下旬に改めて張り直した。

 木村美蔵さん(67)=同市汐見町=は1月19日、一番ノリの収穫を始めた。長さ2センチほどだったノリは25センチほどに育っていたという。

 機械で洗浄し、不純物を取り除いて四角く整形。乾燥後に破れがないかなど1枚ずつ品質をチェックし、100枚ずつ束ねて箱詰めした。初日は1万5000枚ほどを仕上げた。

 2月1日、福岡県での初競りにかける。木村さんは「(養分を海に運ぶ)雨が少なく気掛かりだったが、味、香りとも例年並みの出来でひと安心。高値が付けば」と期待した。