【鹿児島で大雪恐れ】「10年に1度」「警報級」…路面、水道管の凍結に注意 7年前の寒波では断水、交通事故相次ぐ

 2023/01/24 07:30
タイヤチェーンを求める客や問い合わせなどに対応する従業員ら=23日、鹿児島市のオートバックス鹿児島城南店
タイヤチェーンを求める客や問い合わせなどに対応する従業員ら=23日、鹿児島市のオートバックス鹿児島城南店
 鹿児島県本土で24日夜から「10年に1度程度」の警報級の大雪となる恐れが高まり、鹿児島地方気象台は路面や水道管の凍結へ注意を呼びかけた。2016年1月の寒波では、県内各地で水道管が破裂し約2万世帯が断水、路面凍結による転倒や交通事故も相次いだ。鹿児島市では23日、雪が降る前に対策を急ぐ市民の姿がみられた。

 オートバックス鹿児島城南店では、チェーンなどを買い求める人が絶えず訪れ、店員が付け方を教えるなど対応に追われた。紫原2丁目のトラック運転手、東照樹さん(65)は通勤車用のチェーンを購入。仕事でも「スリップしないよう、できる限りブレーキを踏まないようにしたい」。

 ホームセンターきたやま東開店では、水道管の凍結を防ぐ保温チューブの引き合いが強い。例年は月10本程度だが、ここ3日ほどで約50本売れた。担当の上村三郎さん(51)は「普段は建設業など仕事で来店する人が多いが、個人で買いに来る人も目立つ」と話す。

 屋外でむき出しの水道管は氷点下になると内部の水が凍って膨張し、破裂する場合がある。露出部分に保温材を巻く以外にも、タオルなどで代用することも可能だ。上村さんは「できる限り隙間をつくらないようにすることがポイント」と助言する。タオルは水分を含むと凍るため、「ビニールテープで上から巻くなど防水対策は欠かせない」。

 県内各自治体はホームページなどで水道管の凍結対策を呼びかけた。7年前の大雪で約5000世帯が断水した伊佐市は防災無線や登録制の災害情報メールでも周知。家を留守にする場合や空き家は、あらかじめ元栓を閉め、水抜きをするよう勧めている。