〈更新〉H2Aロケット 打ち上げ成功 40機連続 情報収集衛星「レーダー7号機」を軌道投入 種子島宇宙センター

 2023/01/26 10:50
情報収集衛星を搭載し上昇するH2Aロケット46号機=26日午前10時50分、南種子町の種子島宇宙センター
情報収集衛星を搭載し上昇するH2Aロケット46号機=26日午前10時50分、南種子町の種子島宇宙センター
 三菱重工業は26日午前10時50分、政府の情報収集衛星「レーダー7号機」を載せたH2Aロケット46号機を、南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げた。三菱重工によると、予定軌道で衛星を分離し、打ち上げは成功した。H2Aは2005年の7号機から40機連続の成功。

 レーダー7号機は、北朝鮮のミサイル発射施設の監視など国の安全保障に関連する情報を集める事実上の偵察衛星。電波を使って昼夜や天候を問わず地表面を撮影でき、大規模災害時の被災地把握にも役立てる。耐用年数を超えた同5号機の後継機として運用し、開発費は512億円。

 情報収集衛星にはレーダー衛星に加え、晴天時に詳細な撮影が可能な「光学衛星」などがある。政府は監視体制強化を目的に、情報収集衛星関連費として1998年度以降、2022年度までに計1兆6861億円を投じている。

 これまで耐用年数を超えた衛星5機を含め、9機を運用していた。政府は28年度までに、耐用年数超えを除いた10機で地球上の全地点をレーダーと光学でそれぞれ1日2回以上撮影する体制を目指している。

 H2A46号機は当初25日午前の打ち上げ予定だったが、寒波の影響で天候悪化が予想されたため、延期した。