鹿児島市のスタジアム構想に逆風 県検討委、本港区「ウオーターフロントパーク」残す方針で一致

 2023/01/26 12:19
鹿児島港本港区エリアの利活用について議論する検討委員会の委員ら=鹿児島市の県市町村自治会館
鹿児島港本港区エリアの利活用について議論する検討委員会の委員ら=鹿児島市の県市町村自治会館
 鹿児島県の鹿児島港本港区エリア(鹿児島市)利活用検討委員会の2回目の会合が25日、同市であった。前回に引き続きエリア内の緑地「ウオーターフロントパーク」の取り扱いを協議し、保全する方針で一致した。

 県はエリア内のドルフィンポート(DP)跡地で計画する新総合体育館の基本構想で、パークの保全を掲げている。この方針に否定的な意見は出ず、基本構想に沿う取りまとめとなった。DP跡地で市が検討するサッカー等スタジアム構想はパークの大半をつぶす必要がある。県は検討委の議論を尊重する考えのため、市構想への逆風となるのは必至だ。

 このほか、利活用に関する県民の意見を、県が2月上旬から4月中旬にかけて聞き取ることも決めた。県の電子申請システムやファクス、郵送などで受け付ける。7月ごろにはアイデアを出した人が公開で発表する場を設ける予定。団体からの意見を募ることも検討する。

 委員からは、港湾機能を守るために渋滞予測調査をすることや、港湾の物流を念頭に置いた検討を求める意見も出た。

 同エリアと中心市街地の一体的な街づくりが必要とする鹿児島商工会議所の提言もあった。

 次回は本年度内に開く予定。