計画から30年「北薩横断道路」の開通まだ4割 総事業費1600億円…完成すれば阿久根-鹿児島空港間が1時間短縮
2023/01/29 15:45

整備が進むさつま広橋IC付近、奥が阿久根方向=2022年12月(県北薩地域振興局が小型無人機で撮影)
〈※未開通のインターチェンジ (IC)名は仮称〉
「北薩横断道路」は全体の4割に当たる25.1キロが開通し、未開通の4区間のうち2区間で建設中。残りの2区間は着工に向けて準備している。1994年に計画路線となってから30年近く。国の補助を受けて整備を進める県によると、完成時期は未定。沿線関係者からは早期整備を求める声が上がっている。
全線開通すると、阿久根市から鹿児島空港までの所要時間は約1時間縮まる。南九州西回り自動車道と、九州縦貫自動車道を合わせた広域交通ネットワークの形成も期待される。
開通済みは、高尾野-さつま泊野の14.5キロと、さつま広橋-野坂の10.6キロ。阿久根北-高尾野の8.9キロと広瀬-さつま広橋の6キロで建設が進む。広瀬-さつま広橋の工事完了率は「9割近く」という。完成時期は未定。
未着工のさつま泊野-広瀬の10キロは、県が2月上旬に住民説明会を開く。川内川には長い橋の建設が予定され、工事に年数がかかるとみられる。霧島市側に当たる野坂-空港北の14キロは測量中。全長64キロの総事業費は約1600億円となる見込み。
さつま町は、誘客に向けて新たな道の駅の設置も検討する。沿線の4市2町でつくる整備促進期成会会長を務める上野俊市町長は「北薩地域の経済、観光の発展に欠かせない道路。一日も早い整備を期待したい」と願う。
阿久根市のさるがく水産の猿楽逸人社長(43)は空輸による販路拡大を期待する。「朝、水揚げした魚をその日に首都圏に並べられれば客の反応も違う。開通後は産地を生かした新たな動きが出てくると思う」と話した。
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