カツオの町・枕崎の鹿児島水産高生が2年前に商品化したカツオチップス 開発過程を研究発表、全国2位に「先輩の思い伝えられた」

 2023/01/29 21:30
優秀賞受賞を喜ぶ大園愛実さん、尾辻磨祐さん、岩下楓華さん(左から)=枕崎市の鹿児島水産高校
優秀賞受賞を喜ぶ大園愛実さん、尾辻磨祐さん、岩下楓華さん(左から)=枕崎市の鹿児島水産高校
 鹿児島県枕崎市の鹿児島水産高校3年生3人が、水産・海洋系高校の研究発表大会で全国2位の優秀賞を受けた。受賞は予想外だったという3人。卒業を控え「社会に出る上で自信がついた」と話している。

 受賞したのは食品工学科の尾辻磨祐さん、大園愛実さん、岩下楓華さん。「地域を元気に! 新たな特産品を作ろう」と題し、2020年度に同校生徒と枕崎市漁協が連携して商品化した「かつおボニートチップス」の開発過程について発表。九州地区大会を2位で通過し、5地区代表の11校が参加した全国大会(22年12月、秋田県)に進んだ。

 尾辻さんと大園さんが商品化までの経過を話し、岩下さんが写真や図解を示すプロジェクターの操作を担当。9月からチームを組んで練習を重ね、話すスピードや表情に注意したという。結果、方言を交えた軽妙なトークと息の合ったパフォーマンスが高く評価された。

 チップスはカツオの身をスライスして加熱・乾燥させたもので、開発に当時の2年生が携わった。店頭で販売されており、現在の3年生らは新たなパッケージを考案するなど商品作りを引き継いでいる。

 尾辻さんは「先輩たちのやってきたことがしっかり伝わるよう気を配った。努力が報われてうれしい」と話した。