国の天然記念物エヒメアヤメ 野焼きで育てる 自生地で10年目、3月中旬から花見頃 宮崎・小林

 2023/01/31 08:30
エヒメアヤメ自生地を野焼きする「育てる会」の会員ら=小林市南西方
エヒメアヤメ自生地を野焼きする「育てる会」の会員ら=小林市南西方
 国の天然記念物エヒメアヤメが自生する宮崎県小林市南西方で、市の有志らでつくる「エヒメアヤメを守り育てる会」が地元建設業者や消防団員ら約60人の協力を得て野焼きをした。

 エヒメアヤメはシベリアに由来する大陸系のアヤメ科。草丈10~15センチで4センチほどの紫色の花を咲かせる。見頃を迎える3月中旬から1カ月程度、普段は立ち入り禁止となっている国指定地域を土日祝日に限り、一般開放する。

 野焼きは10年目。21日あった。自生地約1ヘクタールに生えた枯れ草を野焼きで取り除くことで、花付きが年々良くなっているという。同会の大薗良一代表(71)は「昨年は枕崎市など県内外から多くの人が訪れた。大株も増え、開花が楽しみ」と話した。