「検察に黙秘権を侵害された」 持続化給付金詐欺で起訴された男、550万円の賠償求め国を提訴

 2023/01/31 11:50
鹿児島地検
鹿児島地検
 新型コロナウイルス対策の持続化給付金をだまし取ったとして、詐欺罪で鹿児島地検に起訴された東京都の会社役員の男(59)が、地検の違法な捜査で黙秘権を侵害されたとして、国に約550万円の賠償を求め、東京地裁に提訴した。27日付。検察官が弁護人に対し、被告が被疑事実を認めるよう説得を求めたとしている。

 訴状などによると、被告は昨年9月の初公判で起訴内容を否認。同11月に検察官が弁護人に電話し、被疑事実を認めるよう被告への説得を求めた。弁護人が断ると、黙秘を続ればさらに追起訴することになると説明された、と主張している。

 被告は新型コロナの影響で売り上げが減った個人事業主を装い、中小企業庁に現金100万円を振り込ませてだまし取った詐欺の疑いで昨年5月、県警捜査2課などに逮捕された。訴状によると、計9件の詐欺罪で起訴されている。

 地検は「訴状が届いていないのでコメントできない」としている。

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