失敗の原因はゴム膜の不具合か イプシロンロケット6号機 推進薬の配管詰まる JAXA

 2023/02/04 11:42
打ち上げに失敗したイプシロンロケット6号機=2022年10月12日、肝付町の内之浦宇宙空間観測所
打ち上げに失敗したイプシロンロケット6号機=2022年10月12日、肝付町の内之浦宇宙空間観測所
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、イプシロンロケット6号機の打ち上げ失敗の要因を、機体姿勢制御装置の推進タンク内にあるゴム膜の不具合で推進薬の配管が詰まった可能性に絞り込んだ。3日あった文部科学省の有識者委員会で報告した。

 これまでの調査で制御装置に備えられた弁の動作不良か、ゴム膜が配管に引き込まれ、配管が詰まったとする二つの要因に集約していた。今後、ゴム膜が配管に引き込まれる原因を究明する。

 弁の動作不良は製造・検査データの結果などから良好だったと判断。このため、13日に南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げ予定の新型基幹ロケット「H3」で実施した弁の変更は必要がなかったと明らかにした。

 6号機は2022年10月12日、肝付町の内之浦宇宙空間観測所から発射。姿勢に異常が確認されたため、6分半後に指令破壊した。