ディオールのモデルに合格しても「向いてなかった…」 引退後見つけた“本業”で独立、今では日産、カルティエからも依頼

 2023/02/09 15:38
月木ふみさん
月木ふみさん
■キャスティングディレクター
 月木(つきぎ)ふみさん(44)東京都文京区=鹿児島県伊佐市出身

 広告に出演するモデルや俳優を選ぶキャスティングディレクターとして独立し7年になる。企業のイメージや予算、監督の要望を的確に吸い上げ、演者と橋渡しする。

 日産自動車など国内メーカーをはじめ、カルティエといった世界的ブランドの依頼にも応じ、昨年はCMだけで約50本に携わった。「取引するタレント事務所は都内で300社ほど。監督の細かなニーズと人材を編み目のようにつなぐ作業」という。

 伊佐市出身。山野中、大口高校時代は陸上競技に熱中。インターハイにも3年連続出場した。福岡の短期大学を卒業間近、モデル事務所にスカウトされた。アルバイト感覚で始めたら、ディオールのオーディションに合格。国内外で活動した。「でも向いていなかった。いつまでできるかも不安だった」。25歳で引退し、企業に就職。その後も声がかかり、知人を紹介しているうち“本業”に。キャスティング会社を経て2016年に独立した。

 先日、地元の小学校で講演の機会を得た。今後は若い世代に経験を伝えながら、海外との仕事も増やすつもりだ。

(南日本新聞「東京 ホーム&アウェー」より)

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