定員6倍の2053人応募 乗って食べて景色も楽しめる「やきいも電車」満席オ~ライ 鹿児島市電

 2023/02/10 14:30
夜にはライトアップされ、輝くやきいも電車=9日、鹿児島市上荒田町の市交通局
夜にはライトアップされ、輝くやきいも電車=9日、鹿児島市上荒田町の市交通局
 市電に乗って、焼き芋を食べ、繁華街の景色も楽しむ「マグマやきいも電車」が9日、運行を始めた。鹿児島市内外の親子連れら約40人が甘い芋の香りや味と一緒に、約1時間の旅を満喫した。

 市が掲げる「マグマシティ鹿児島」のPR事業として2021年に始まり、2年ぶりに開催。今回は351人の定員に約6倍の2053人の応募があった。

 焼き芋は県産の紅はるかや安納芋など4種類があり、チーズとカスタードの2種類のソースも用意した。坂上晴香さん(35)=田上台2丁目=は電車好きの息子暁人ちゃん(3)と乗車。「普段利用する電車で芋を食べるのは新鮮だった。甘さや色の違いを味わえた」と満足そうだった。

 やきいも電車は、イベント用車両を市のシンボルマークに使われる赤と青色の発光ダイオード(LED)でライトアップ。12日までと17~19日、交通局-鹿児島中央駅-鹿児島駅前のルートを1日4便が往復するが、すべて満席だという。沿線周辺の飲食店14店舗では赤い、辛い、山盛りをテーマにした「マグマ飯」が提供されている。

 市交通局で同日あった出発式では、下鶴隆央市長が「食べて、見て、乗って楽しんで」とPR。電車を企画したクリエイターのアフロマンスさん(37)は「鹿児島を代表するサツマイモと、観光資源の市電のコラボで地域の魅力を県内外に発信できれば」と話した。