FWから万能型DFへ…成長著しいJ1鳥栖・大里皇馬(鹿児島市出身)、プロ1年目スタート 魅力は球際、1対1の強さ

 2023/02/12 21:00
プロ1年目のシーズンを迎えるJ1鳥栖の大里皇馬(クラブ提供)
プロ1年目のシーズンを迎えるJ1鳥栖の大里皇馬(クラブ提供)
 鹿児島市出身で、中学卒業後に佐賀に渡ったDF大里皇馬(18)がJ1鳥栖でプロ生活をスタートさせた。鳥栖U-18で力をつけ、トップチーム昇格を果たした期待の新星は「後ろのポジションはどこでもできる(万能型の)プレーヤーになりたい。サッカーだけじゃなく、人として目標とされる選手になりたい」と意気込む。

 「九州で一番レベルが高いチームで挑戦してみたい」。太陽スポーツクラブでプレーしていた中学時代、監督の勧めもあり親元を離れた。頼りにできる存在を、あえて遠ざける決断により「メンタルが鍛えられ、自分で考えて行動できるようになった」と振り返る。

 元々はFW。昨年2月から「勉強のため」にセンターバックの位置に入った。本格的にプレーするつもりではなかったが「楽しさや、やりがいを覚えた」とコンバートを志願。「FW時代、自分がされて嫌なプレーを意識している」と経験を生かしている。

 球際や1対1に強く、最終ラインからボールを運べるのが武器。空中戦の強さを生かしセットプレーからの得点力もある。プロのプレーは「球際の強さや判断のスピードが比べものにならない」と驚きつつも、左右のサイドバックも練習するなど成長著しい。

 神村学園の福田師王(独1部ボルシアMG)や大迫塁(C大阪)は同学年で刺激になる。ともにプレーしたこともある。「2人の活躍を見て負けられないなと思う」

 大人顔負けのしっかりした考え方と、あどけない笑顔を併せ持つ高卒ルーキー。「鹿児島をアピールできるように頑張ります」と鹿児島弁で言い切った。高い技術と明るいキャラクターでファンを魅了する日は近い。