お返しが面倒、勘違いされた…半数の人が「やめたい」と訴える、男も女も義理チョコはいらない

 2023/02/12 08:30
義理チョコを負担に感じている人は増えているようです
義理チョコを負担に感じている人は増えているようです
 もうすぐバレンタインデー。楽しみにしてる人も多いかもしれませんが、「義理チョコ」に関しては半数の人が「やめたい」と感じているようです。「あしき慣習」と断罪する声も聞こえてきます。なぜでしょう。

 南日本新聞は「みなみパス」会員にインターネットで義理チョコをテーマにアンケートをしました。鹿児島県内を中心に2191人が回答し、このうち半数以上の1102人は「やめたい」を選んでいます。「続けたい」(590人)のほぼ倍です。これは男性も女性も同じ傾向でした。

 続けたい人たちは男女問わずコミュニケーションや日頃の感謝を伝える機会としてバレンタインデーを重宝しているようです。

 しかし、義理チョコをあげる女性の中には負担を感じている人は多いようで、厳しい意見が相次ぎます。

 「誕生日、父・母の日、敬老の日、お中元、お歳暮、クリスマス…、ギフトを贈るイベントが多すぎる」(50代)

 「仕事上、好きになれない人にまであげるのが面倒くさい」(40代)

 「義理チョコを配っていた人たちが、ホワイトデーのお返しをした男性とその妻の品評会をしていた」(60代)

 なるほど、経済的にもきついですが精神的な負担が大きそうですね。

 中には「リモートワークになって、義理チョコを渡す機会がなくなってうれしい」(40代)というコロナ禍を反映した意見もありました。

 一方、やめたいと答えた男性の多くは「お返しが面倒だから」と口をそろえます。

 「女性社員は何人かでまとまってチョコをくれるが、男性は一人一人にお返しするという不思議な慣習がある。お返しの価格も何となく決まっていて、この時期が近づくと気持ちがへこむ」(50代)

 「チョコレート会社に振り回されている」(60代)

 「本命なら分かるが義理のお返しをするのは面倒」(30代)

 アンケートではバレンタインデーにまつわるビター(苦い)な思い出についても聞きました。

 「義理チョコをくれる部下が増え、下手なお返しはできないと奮発したら1カ月分のお小遣いがなくなった。借金を頼んだ妻に『ばかみたい』と言われた」(50代男性)

 「ホワイトデーのお返しが、職場で扱っている品物だった」(60代女性)

 「手作りクッキーが非常に硬かったようで『歯が折れるかと思った』と言われた」(50代女性)

 「部活内で義理チョコが配られたが、なぜか私だけもらえなかった」(30代男性)

 「誤解されて困った」(20代女性)

 「娘から『義理チョコ』と言われると少しさびしい」(40代男性)

 「同じ人に2回渡してしまった」(60代女性)

 ちょっと切ない思い出を共有してくれた人もいました。

 「末期がんの父にチョコをあげたが、小さじ1杯程度をなめるのが精いっぱいだった。もっと早くあげれば良かったと後悔している」(40代女性)

 チョコレートに限らず、贈り物に大切なことは相手を思う気持ちではないでしょうか。