宇宙に1番近い酒蔵の限定焼酎、新型「H3」記念は化粧箱を「ロケット化」 打ち上げは17日午前10時37分予定

 2023/02/16 11:50
上妻酒造が販売するH3型の化粧箱付き焼酎=14日、南種子町中之上
上妻酒造が販売するH3型の化粧箱付き焼酎=14日、南種子町中之上
 鹿児島県南種子町中之上の上妻酒造が、同町の種子島宇宙センターから打ち上げ予定の新型基幹ロケット「H3」を記念した焼酎を限定販売している。宇宙に1番近い酒蔵として、30年ぶりにフルモデルチェンジした新型機を多くの人に知ってほしいという。

 2014年から種子島での打ち上げごとに、機体や搭載予定の衛星を化粧箱にデザインした記念焼酎を販売している。29回目の今回は、H3が新型機ということで例年以上に力を入れた。

 初の試みとして化粧箱そのものを「ロケット化」。組み立て式で高さ34センチ。固体ロケットブースターを2基使用するデザインに仕上げた。上部が取り外しでき、焼酎瓶を「収納」できる。

 焼酎は、11年に米スペースシャトルで宇宙を旅したこうじ菌と酵母を使ったかめ仕込み5年もの。原料本来の香りが強く、甘みが増すという。上妻寛大代表(43)は「大人だけでなく子どもも楽しめるセット。機運を高めてH3の成功を後押ししたい」と話した。

 焼酎セット(アルコール25度、500ミリリットル)は税込み1800円。同社=0997(26)0012。

■17日は晴れ予報

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は15日、新型基幹ロケット「H3」1号機を、17日午前10時37分55秒に南種子町の種子島宇宙センターから打ち上げると発表した。地球観測衛星「だいち3号」を搭載する。予備期間は3月10日まで。

 1号機は当初2月12日に打ち上げ予定だったが、悪天候や風向きに応じて飛行計画を更新するシステムに不具合が出るなどして3回延期している。JAXAによると、17日の同センター周辺の天気は晴れ。