打ち上げ中止のH3ロケット初号機、組み立て棟に移動 異常検知の原因調査へ 種子島宇宙センター

 2023/02/18 12:09
射点から組立棟へ戻されるH3ロケット1号機=18日午前10時22分、南種子町の種子島宇宙センター
射点から組立棟へ戻されるH3ロケット1号機=18日午前10時22分、南種子町の種子島宇宙センター
 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は18日、南種子町の種子島宇宙センターで17日の発射直前に打ち上げを中止した新型基幹ロケット「H3」1号機を、射点から整備組み立て棟に移動させ格納した。打ち上げ直前に機体異常が検知された原因などを詳しく調べる。予備期間の来月3月10日までの打ち上げを目指す。

 1号機は17日午前10時37分55秒に打ち上げる予定だったが、メインエンジンの着火後に機体異常が検知されたため、補助エンジンを点火しなかった。現在原因や異常箇所を調査している。

 18日未明から機体の液体燃料を抜く作業を実施。同日午前10時過ぎ、約400メートル離れた組み立て棟まで約30分かけて移動させた。

 1号機は地球観測衛星「だいち3号」を搭載。全長57メートル、直径5.2メートル、重さ422トン(衛星含まず)。