元新聞記者が描く「北斎」に着目した中学1年生 注目したのは細部描く“虫の目”、意識したのは広く捉える“鳥の目” 読書感想文全国コンクールで最高賞

 2023/02/20 12:11
内閣総理大臣賞を受賞した鹿児島玉龍中学校1年の山田慶吾さん=鹿児島市の同校
内閣総理大臣賞を受賞した鹿児島玉龍中学校1年の山田慶吾さん=鹿児島市の同校
 第68回青少年読書感想文全国コンクール(全国学校図書館協議会など主催)の中学校の部で、鹿児島玉龍中学校(鹿児島市)1年の山田慶吾さんが最高賞の内閣総理大臣賞を獲得した。2022年から南日本新聞社のオセモコ特派員を務め、同コンクールでは小学2年時に文部科学大臣賞を受賞した。山田さんは「やっと1番の賞を取れてうれしい」と喜んだ。

 将来ジャーナリストを目指す山田さん。課題図書から「江戸のジャーナリスト葛飾北斎」(千野境子著、国土社)を選び感想をまとめた。元新聞記者の著者が細部に注目する“虫の目”で「ジャーナリスト北斎」を描いた点に着目。“虫の目”に加え、物事を広く捉える“鳥の目”も意識して「令和のジャーナリストに一歩ずつ近づいていく」と締めくくった。

 山田さんは「新聞記者が身近な存在だったからこそこの本を読みたいと思った。特派員として取材をしたり、文章を書いたりしたことは感想文を書く基になった」と胸を張る。

 学校ではサイエンス部に所属し元素記号のかるたを作成。与論島に住んでいた時始めた三線など多彩な趣味を持つ山田さん。「もっといろんなジャンルの本を読んで知識を広げたい」と笑顔で話した。