戦国時代の島津家記録も古文書も…「鹿児島県史料」スマホで読めます しかも無料 1970~99年度、2011~18年度刊行の77冊分

 2023/02/20 12:32
ウェブ公開され、パソコンやスマートフォンで閲覧できるようになった鹿児島県史料
ウェブ公開され、パソコンやスマートフォンで閲覧できるようになった鹿児島県史料
 鹿児島県は、半世紀以上にわたり編さんを進めている「鹿児島県史料」をウェブ上で公開している。パソコンやスマートフォンから、翻刻された県関係の古文書類を無料で閲覧できる。

 県史料の刊行は、県内の歴史や文化の解明を目的に1970(昭和45)年度に始まり、2021年度分までに通算104冊目に達している。

 ウェブ公開しているのは1970~99年度と、2011~18年度に刊行された計77冊分。戦国時代の島津家関連の記録を含む「旧記雑録」のほか「斉彬公史料」「玉里島津家史料」などを見ることができる。文書ごとに、記されている文言をキーワード検索できる機能もある。

 史料集の編さんは全国的にも珍しいが、刊行年から時間が経過した本は在庫がない状況だった。鹿児島の歴史は全国的にも関心が高く、研究者やファン、大学生らの問い合わせが多いため、役立ててもらおうと公開に踏み切った。今後も対象を拡大する。

 黎明館調査史料室の栗林文夫室長は「気軽に活用でき、鹿児島の歴史研究がさらに進むことが期待される。次世代を担う若い人にも使ってほしい」と話した。