政府の安保関連3文書は「専守防衛を否定した」 日弁連・井上弁護士、護憲派の集会で訴え

 2023/02/24 10:07
安保関連3文書について説明する井上正信氏=23日、鹿児島市のかごしま県民交流センター
安保関連3文書について説明する井上正信氏=23日、鹿児島市のかごしま県民交流センター
 政府が閣議決定した安全保障関連3文書をテーマにした講演会が23日、鹿児島市であった。日弁連憲法問題対策本部副本部長の井上正信弁護士(74)は、抑止力としての反撃能力(敵基地攻撃能力)保有が文書に明記されたことを批判。行使・保持する防衛力を必要最小限とする専守防衛を「否定した」と訴えた。

 井上氏は、抑止力を持つには中国を圧倒する軍事力を保持しなければならず、費用に限度はないと指摘した上で、「核兵器国の中国を抑止できるのか」と問題提起した。

 西之表市馬毛島での自衛隊基地整備計画にも言及。整備する係留施設や火薬庫、揚陸施設に触れ、「兵たん基地や前進基地の機能を果たすことは間違いない」と話した。

 市民団体「憲法壊すな・戦争法廃止!かごしまの会」が主催。会員ら70人が参加した。

 あわせて読みたい記事