TSMC熊本進出、京セラ工場増設で半導体関連投資が倍以上に 22年度は1556億円 鹿児島県内

 2023/02/25 15:05
京セラ鹿児島川内工場に建設される新工場の完成予想図(同社提供)
京セラ鹿児島川内工場に建設される新工場の完成予想図(同社提供)
 鹿児島県は24日、県内の半導体関連企業による2022年度の投資予定額が同日時点で約1556億円と、すでに20年度の約669億円から倍以上に増えていることを明らかにした。県議会代表質問に答えた。半導体の需要拡大に伴う誘致の強化や、既存工場の増設が背景にある。

 新設・増設件数は20年度8件、21年度14件、22年度は16件。京セラは22年度、半導体部品の増産などのため、鹿児島川内工場(薩摩川内市)と鹿児島国分工場(霧島市)の工場増設を発表。投資額はそれぞれ625億円と150億円で、全体を押し上げた。

 半導体受託生産の世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の熊本進出も、県内の投資増加の一因。県は増設の意向を持つ企業に対する支援や、台湾の半導体産業の現状を紹介するセミナーを行っている。県産業立地課は「TSMCの効果は今後も九州全体に広がる可能性がある。ポータルサイトによる情報発信や企業訪問など、誘致に引き続き取り組む」としている。