マリモ?鳥の巣? 正体は生命力たくましい寄生植物

 2023/02/26 12:14
球状の茂みになったヤドリギ=曽於市のおおすみ弥五郎伝説の里
球状の茂みになったヤドリギ=曽於市のおおすみ弥五郎伝説の里
 鹿児島県曽於市大隅町岩川の「おおすみ弥五郎伝説の里」に立つ弥五郎どん銅像の周辺に植えられたサクラの枝に、球状の茂みがいくつも見られ、訪れる人の目を引いている。

 直径数十センチから1メートルほどで周囲の枝に10個ほどある。大きな鳥の巣のようにも見えるが、実は枝に根を食い込ませて寄生するヤドリギ(宿り木)。常緑の小底木で、葉はプロペラ状、果肉はゼリー状で粘着性がある。

 植物に詳しい大工園認さん(77)=鹿児島市=によると、鳥が実を食べると、くちばしに付着し、落とそうとして木の枝や幹にこすりつけるなどして寄生するという。葉を落としたサクラの樹上で生きる姿はたくましい。