鹿児島市民文化ホール（川商ホール、鹿児島市与次郎２丁目）開館４０周年記念公演が２６日、同ホールであった。同市出身の下野竜也さん指揮で広島交響楽団が美しい音色を響かせ、約１１００人の観客を魅了した。

　堤剛さん（チェロ）、徳永二男さん（バイオリン）、清水和音さん（ピアノ）との共演でベートーベンの三重協奏曲、マーラー「交響曲第１番（巨人）」を披露。アンコールはＮＨＫ大河ドラマ「西郷どん」のメインテーマ曲で締めた。

　全国公立文化施設協会によるガイドライン緩和に添い、掛け声を制限しない方針とされた会場からは「ブラボー」の声が上がった。

　下野さんは「歓声は久しぶりでうれしい。自分が音楽を始める契機になった場所で指揮できて幸せ」と語った。

　下野さんの母校・甲南高校２年で吹奏楽部の西村詩音（うたね）さんは「下野先生がとりまとめて完成された音楽が心に迫った」と感想を話した。