クロマグロの定置網漁 鹿児島県が停止命令 3月1~31日の期間 22年度の漁獲可能量を超過

 2023/02/27 21:00
 鹿児島県は27日、クロマグロの定置網漁に対する停止命令を出すと発表した。大型魚(30キロ以上)、小型魚(30キロ未満)とも対象で、期間は3月1〜31日。小型魚の県内水揚げ量が2月17日までに2022年度の漁獲可能量(TAC)を超過し、大型魚も超過が見込まれるための措置。

 クロマグロ漁獲量は資源管理のための国際規則に基づき、都道府県ごとに年間の上限が定められている。鹿児島県は小型魚が14トン、大型魚が7.8トンとなっているが、17日現在の速報値はそれぞれ14.8トン、7.3トンだった。

 県水産振興課によると、小型魚の漁獲量超過分は、県の留保枠を使って補填(ほてん)する。停止命令は3月からだが、既に各漁協に水揚げしないよう要請しているという。

 クロマグロの定置網漁をめぐっては、県が2日、他県から漁獲枠の譲渡を受け、昨年6月に出した大型魚の採捕停止命令を解除したばかりだった。