髪形、靴下、ベルトの色…校則見直しは生徒主体 4校統合、19年開校の宮之城中「生徒が考え、行動する」学校づくり

 2023/02/27 21:29
生徒会旗を持つ草留虎太郎さんと田島有来さんら=さつま町の宮之城中学校
生徒会旗を持つ草留虎太郎さんと田島有来さんら=さつま町の宮之城中学校
 2019年に開校した鹿児島県さつま町の宮之城中学校と生徒会は、生徒が主体的に考え、行動する学校づくりを共同で進めている。校則で、ツーブロックやポニーテールの髪形を禁止せず、生徒の要望を受け2月から靴下のワンポイントを認めたほか、前髪の長さ規定も見直した。取り組みを進めるため、生徒会旗「自立の旗」を製作し、思いを新たにした。

 2月の校則見直しでは、「中学生らしい髪形」を原則とした上で、前髪は「眉を完全に隠さない」から「目にかからないようにする」に変更。髪をくくる場所も「耳より下」から「耳の下あたり」と和らげ、ベルトの色規定を削除した。校則を巡っては、国も昨年12月に改訂した生徒指導提要で積極的な見直しを求めている。

 宮之城中は町内の全4中学校が統合して開校した。生徒会旗は「皆が心を一つにして、より良い学校にしていきたい」と、前生徒会長の3年田島有来さんらが学校と協議して製作を決めた。生徒会も製作費約30万円の3分の1を負担した。

 旗は縦65センチ、横100センチ。3年太刀鉾竜星さんがデザインを考案。「生徒が学校の中心」との思いを込め校舎のシルエットの中央に校章を配置したという。

 昨年11月から生徒会長を務める2年草留虎太郎さんは、生徒の要望を聞くための意見箱を新たに設置した。2月中旬、田島さんから完成した生徒会旗を受け取り、「気が引き締まった。先輩たちの思いをしっかり引き継ぎながら、みんながより明るく楽しく学べる環境づくりを進めていきたい」と話している。