《桃の節句》「かえんそや」声を弾ませ菓子交換、入来で4年ぶり 都城の築120年屋敷には人形500点

 2023/03/03 07:20
菓子を交換する子どもたち=薩摩川内市入来
菓子を交換する子どもたち=薩摩川内市入来
 鹿児島県薩摩川内市入来に伝わる桃の節句の行事「かえんそや」が4年ぶりに2月25日、国の重要文化財・旧増田家住宅であった。晴れ着姿の女の子20人が畳の上で「かえんそや(交換しましょう)」と声をかけながら菓子を渡し合った。

 江戸時代末期に始まったとされ一時途絶えたが、2015年に入来麓伝建地区協議会が復活させた。参加できるのは1歳から小学6年まで。新型コロナの影響で中止が続いていた。

 子どもたちは、重箱に詰めた菓子を「かえんそや」と言いながら箸で交換。入来小学校4年の琉子穂音さんは「10人くらいと交換した。初めて参加して晴れ着も着られてうれしい」と喜んだ。

■都城

 明治・大正時代のひな人形やひな段飾りなど約500点が並ぶ「雛(ひな)の宿」が、都城市高城の国有形文化財「旧後藤家商家交流資料館」で開かれている。12日まで。

 豪商だった後藤家に伝わる豪華なひな人形や着物をはじめ、エビ、タイといった縁起物を付けたつるしびな、薩摩藩由来の金助まりなどが並び、築120年の屋敷を豪華に彩る。

 錦江町神川から訪れた主婦福山喜久子さん(67)は「由緒ある建物と歴史を感じるひな人形がよく合っており、素晴らしかった」と話した。

 高校生以上200円、小中学生100円。午前10時~午後4時、3月6日は休館。同館=0986(58)6900。