徳之島にオスプレイ、日米合同の離島奪還訓練が本格化 自衛隊拠点ない島で異例の訓練頻度

 2023/03/03 10:00
離陸する陸上自衛隊のV22オスプレイ=2日午後2時50分ごろ、伊仙町総合グラウンド
離陸する陸上自衛隊のV22オスプレイ=2日午後2時50分ごろ、伊仙町総合グラウンド
 陸上自衛隊と米海兵隊が日本国内で初めて実施している大規模な離島奪還訓練「アイアン・フィスト(IF、鉄の拳)」が2日、鹿児島県の徳之島で本格化し、伊仙町総合グラウンドで輸送機オスプレイの離着陸訓練をした。

 陸自第1ヘリコプター団(千葉県木更津市)のV22オスプレイ2機と米海兵隊のMV22オスプレイ1機が午後1時すぎ、編隊を組み徳之島町の万田海岸上空周辺を2回旋回。住民ら約50人が見守る中、伊仙町で計5回離着陸した。

 3日は米海軍の強襲揚陸艦「アメリカ」などで部隊を沖合に輸送。輸送機からの降下や水陸両用車などによる着上陸訓練を同海岸でする。オスプレイも参加。喜界町(長嶺、伊実久、小野津地区)でも陸自による降下訓練がある。

 IFは2005年度に始まり17回目。今回は2月16日~3月12日で、日本側約800人、米側約900人が参加する。県外では沖縄の米軍キャンプ・ハンセン、大分の陸自日出生台演習場などで実施している。

 徳之島では昨年11月、南西諸島で初めて日米のオスプレイを使った水陸両用訓練があった。自衛隊拠点のない島で日米合同訓練が連続するのは異例。