テーマは田植え 庭狂言で豊作祈る 日置・稲荷神社

 2023/03/04 07:30
お田植え祭で披露されるユーモラスな庭狂言=3日、日置市東市来町湯田の稲荷神社
お田植え祭で披露されるユーモラスな庭狂言=3日、日置市東市来町湯田の稲荷神社
 鹿児島県日置市東市来町湯田の稲荷神社で3日、200年以上続くお田植え祭があった。地元の自治会長らが農民にふんし、田植えを題材にした庭狂言で豊作を祈った。

 テチョ(亭主)、カカ(妻)、オンジョ(亭主の父親)が、田んぼに見立てた境内の円陣で、あぜ作りや種もみまきなどの様子を鹿児島弁で面白おかしく演じた。休憩の場面では除菌おしぼりで手を拭きながら「コロナも、もいっとじゃっで(もう少しなので)、きばらんなら」と観客を笑わせた。

 田起こしに登場した牛の角に当たると1年間病気をしないとされ、牛の親子が観客に触れて回った。父親が牛役をした鹿児島市の会社員徳永潔紀さん(33)は家族と来場。「子どもの頃から親しんだ祭り。3歳の娘の記憶にも残ればいい」と話した。