「日韓関係は政治的に利用しなければうまくいく」 文在寅政権下の駐日大使、講演で関係改善訴え

 2023/03/05 11:34
姜昌一前駐日韓国大使のオンライン講演を聞く参加者=鹿児島市荒田1丁目のサンエールかごしま
姜昌一前駐日韓国大使のオンライン講演を聞く参加者=鹿児島市荒田1丁目のサンエールかごしま
 韓国の歴史や文化を学び交流を深める鹿児島韓国研究会の会合が鹿児島市荒田1丁目のサンエールかごしまであった。太平洋戦争末期に鹿児島海軍航空隊で訓練を受けた朝鮮出身予科練生に関する調査報告や、文在寅政権下で駐日大使を務めた姜昌一さんのオンライン講演があり、約30人が聴講した。

 2月26日にあり、同市の映像ディレクター武藤久さん(38)らは、朝鮮、台湾出身の海軍特別志願兵から選抜された計100人が1944年12月、予科練生として鹿児島で入隊した記録を紹介。45年3月の空襲で兵舎が壊滅し、茨城県の土浦海軍航空隊に転隊、終戦を迎えたと報告した。共同研究した研究会の井上和枝代表(76)は「このような若者の存在を鹿児島の人にも知ってほしい」と話した。

 姜前大使は、両国関係が悪化したと言われる中でも、経済や人的交流は続いてきたと説明。「日韓関係は政治的に利用しなければうまくいく」と互いの理解による関係改善を訴えた。