「〇〇高生なら分かる」思い出の場所 鹿児島水産高生にとっては…東シナ海と薩摩富士を望む絶景のローカル駅
2023/03/05 14:30

下校する鹿児島水産高校生でにぎわう薩摩板敷駅=枕崎市板敷南町
JR指宿枕崎線薩摩板敷駅は終点枕崎の一つ手前。畑の広がる高台から南に東シナ海、東に薩摩富士と呼ばれる開聞岳を望む絶景の地の無人駅である。
駅から南へ約300メートル先に鹿児島水産高校がある。1971年に同校が枕崎市中心部から移転して以来、列車通学の「水高生」の乗降駅として親しまれてきた。1日に往復6便が停車するローカル駅だが、50人ほどの生徒が利用し、朝夕はにぎわいを見せる。
駅を出て踏切を渡ると、すぐに白いタイル張りの門がある。両側に巨大ないかりを配し、いかにも水産高校にふさわしい立派な構えだが、実はこれ、2009年に建った同校創立100周年記念のモニュメント。本当の校門は畑を抜けた先にあるのだが、間近の駅と合わせ、水高生には母校を象徴する風景だ。
情報通信科のクラスメートで、ともに海上保安学校に進む雪丸陽向さんと花岡きららさんは、夏の部活の帰りにモニュメントの日陰でアイスクリームを食べた思い出がある。バイク通学の友達に買ってきてもらい、列車を待つ間おしゃべりしたのが楽しかった。
「列車ではほとんど寝ていたけど、学校に近づくと自然に目が覚めた。試験の前にはよく勉強もした」「ここから見える海の景色が好き。いい友達もできて充実した3年間だった」と思い出いっぱいの駅を後にした。
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