のどぐろも並ぶ…鹿児島湾の新鮮魚介ずらり 谷山漁協が直営、七ツ島海宝館オープン

 2023/03/07 12:10
新鮮な魚介が並ぶ七ツ島海宝館=鹿児島市七ツ島1丁目
新鮮な魚介が並ぶ七ツ島海宝館=鹿児島市七ツ島1丁目
 鹿児島市の谷山漁業協同組合(横山幸二組合長、108人)は4日、七ツ島1丁目に直営の海産物販売所「七ツ島海宝館」を新設した。近隣5漁協も協力。鹿児島湾の取れたての魚介を紹介、販売し、地産地消の機運を高めていく。

 漁業者が取った魚介は市場に出荷され、仲買や小売業者を経て消費者に届く。海宝館へは市場を経由せず漁業者から直接納入。燃料費の高騰など水産業を取り巻く環境が厳しさを増す中、漁業者が価格の決定権を持てるほか、流通経路の簡略化で消費者が安価に購入できるメリットがある。

 同漁協は2011年から毎月1回、ニーズ調査を兼ねた青空市を開いてきた。「毎週開いて」との要望が多いことを受け、直営店新設に踏み切った。

 店は130平方メートルほど。アカカマスやナミクダヒゲエビなど鹿児島湾で取れる魚介の食べ方や特徴をまとめたパネルを店内に掲示する。初日の4日はオニオコゼやアカムツ(のどぐろ)のほか、谷山沖で取れたウニなどが並んだ。加工品や弁当、野菜も販売する。

 オープンセレモニーが同日あり、多くの住民らが見守る中、「海宝館」と名付けた小学生らがテープカットして開店を祝った。横山組合長(63)は「おいしい食べ方を探究しながら、魚介を提供していきたい」と話した。

 海宝館は鹿児島ふるさと物産館近くの産業道路沿い。営業は午前10時~午後6時。水曜定休。