鹿児島を襲った1月の寒波、豆類中心に農業被害26億円超が確定 霜で変色、さやの傷み目立つ

 2023/03/08 10:35
大雪の被害を受けたソラマメの畑=1月25日、指宿市西方
大雪の被害を受けたソラマメの畑=1月25日、指宿市西方
 鹿児島県は7日、1月24~25日に県内を襲った低温・積雪による農業被害額について、豆類を中心に26億2900万円(1909ヘクタール)で確定したと発表した。近年の寒波による被害では、2016年の36億9800万円に次ぐ規模となった。

 県農政課によると、品目別では、豆類(スナップエンドウ、実エンドウ、ソラマメ、キヌサヤ)が最も大きく、587ヘクタール、20億1200万円。霜による変色、さやの傷みなどが目立つ。バレイショも茎や葉がダメージを受け、1246ヘクタール、4億8900万円に上った。

 農業用ハウスなども、凍結や強風によって配管が壊れたり、被覆用ビニールが破れたりする被害が17件確認された。額は143万円。

 市町村別では、全国有数の豆類産地の指宿市が18億7200万円(507ヘクタール)と、全体の7割を占めた。長島町の2億1900万円(130ヘクタール)、垂水市の1億1500万円(31ヘクタール)と続いた。

 県は開会中の県議会定例会に、被害を受けた農家向けの園芸産地再生産支援事業(3億6000万円)を盛り込んだ補正予算案を提案している。