すぐサボろうとする怠け者、しまいには…伝統の農耕劇、観客の笑い声戻る 薩摩川内「太郎太郎踊り」

 2023/03/09 07:30
牛を連れてこずに酒盛りを始める太郎(右)とテチョ=5日、薩摩川内市高江町
牛を連れてこずに酒盛りを始める太郎(右)とテチョ=5日、薩摩川内市高江町
 鹿児島県薩摩川内市高江町の南方神社で5日、県指定無形民俗文化財の伝統行事「太郎太郎踊り」が奉納された。豊作や無病息災を祈願した農耕劇が披露され、集まった住民の笑いを誘った。

 怠け者の太郎とテチョ(父)、オンジョ(祖父)役による劇。テチョらが「たろたろー、うしょひいてけー」と田打ちをさせる牛を連れて来させようとするが、太郎は酒を持ってくるなどサボろうとし、しまいには牛が暴れ回る。

 地元・峰山小学校の児童も参加し、演者が鹿児島弁で軽妙なやり取りを繰り広げた。太郎役の上薗英昭さん(50)は「新型コロナの影響で観客を制限する縮小が続いており、ようやく復活できた」と話した。