鹿児島県職員の超勤手当 過去最多の29億円 1カ月平均19.56時間 鳥インフル、コロナ対応急増で 22年度

 2023/03/10 12:37
 鹿児島県は9日の県議会総務警察委員会で、超過勤務関係費18億7120万円を増額計上した2022年度一般会計補正予算案の内容を説明した。増額は新型コロナウイルスや鳥インフルエンザの対応の急増に伴うもので、同年度の県職員全体の超過勤務手当は過去最多の29億8645万円になる。

 行政管理室によると、超過勤務の対象は管理職を除く知事部局の約4700人。1人当たりの1カ月の超過勤務時間は今年1月末時点で19.56時間に上り、前年同期比で4.53時間増えた。

 昨夏、新型コロナの感染が爆発的に広がり、保健所業務が一時逼迫(ひっぱく)。感染拡大時には本庁でも1日当たり最大30人の応援態勢を組み、保健所業務を支援してきた。鳥インフルエンザは11月以降13回発生し、21年度(3回)を大幅に上回り、殺処分や消毒作業など延べ約1万500人が対応した。

 行政管理室は「職員の健康保持のためにも業務の効率化を図り、職員の負担軽減に努める」としている。