反対が根強い「新体育館」の周知へ…鹿児島県、住民説明会を検討 本港区の利活用案、スマホからも提出可能に

 2023/03/11 14:30
更地となっているドルフィンポート跡地=鹿児島市本港新町
更地となっているドルフィンポート跡地=鹿児島市本港新町
 鹿児島県は10日の県議会総合政策建設委員会で、鹿児島市のドルフィンポート(DP)跡地に整備を計画する新総合体育館(スポーツ・コンベンションセンター)に関する周知方法について、住民説明会を含めて検討する考えを示した。

 周辺住民が昨年の9月議会に提出し継続審査となっている、景観への影響を懸念する陳情の審査での答弁。DP跡地への新体育館建設に反対する声が根強いことを踏まえ、委員からは「県がホールを借り切り、周辺住民に説明会を開くべきだ」との意見が出た。西博夫スポーツ施設対策室長は「検討し、その(要望の)趣旨に沿うようにする」と答えた。

 全県民に対する説明については「知事が県民の前に自ら出向いて自分の言葉で説明し、納得してもらう必要がある」との意見が相次いだ。委員の一人は、知事に対して進言するよう担当部局に求めた。

◇「新体育館」への意見も受け付け

 鹿児島県は10日から、現在募集している鹿児島港本港区エリア(鹿児島市)の利活用に関するアイデアをスマートフォンでも提出できるようにした。県の電子申請システムで提出する人の利便性向上を図った。

 これまで同システムでの提出は、県ホームページから応募用紙を入手し、記入してシステム上で添付する必要があった。そのため利用者からシステムへの直接入力も選択できるよう望む声が上がっていた。

 アイデアは個人・団体を問わず、県内外の誰でも提案できる。4月17日まで、ファクスや郵送など従来の方法でも受け付けている。7月には提案者が公開で発表する場を設ける予定。

 2月10日から募集している県民らからの意見は、今月8日時点で46件寄せられた。意見は新体育館整備に関する内容も受け付け、同エリア利活用検討委員会で議論に生かす方針。