マスク「個人判断」初日は…朝の鹿児島中央駅、にぎわう昼の天文館は変わらぬ風景 「夏までは外せない」の声

 2023/03/14 07:30
マスクを着けてマスクの特売品を買い求める人たち=13日午後、鹿児島市のセンテラススクエア
マスクを着けてマスクの特売品を買い求める人たち=13日午後、鹿児島市のセンテラススクエア
 新型コロナウイルス感染対策のマスク着用が個人判断となった13日の朝、JR鹿児島中央駅周辺、昼時に天文館から同駅まで歩いた。屋内外ともに大半の人がマスクを着け、外した人は1%いただろうか。感染不安を訴える人は根強い一方、待望の「外す日」に笑顔を見せ喜ぶ姿もあった。

 午前7時半頃、同駅の改札口や東口の階段・エスカレーターを行き交う通勤通学客のほとんどがマスクを着けている。駅に近づくまでは外していて、エスカレーターに乗る際に着ける人もいた。

 昼時の天文館も同様だった。山形屋は開店前、来店客に着用を呼びかける案内板を変えたが、大勢の人でにぎわう「加賀百万石のれん市」はほとんどが着用派。鹿児島市の有村裕也さん(44)は「本当は外したいけど周りがしているので…」と本音をちらり。

 山形屋を出て電車通りを歩いた。バスや市電を見てもマスクを外した人の姿は見当たらない。拍子抜けするほど、これまでと変わらない光景だ。

 センテラススクエアではマスクが「特別大特価」で売り出されていた。購入するための行列ができ、マスク姿でマスクの箱を両手に抱える人も。鹿児島市の女子学生(19)は「まだ感染が不安で買いだめした。暑くなる夏ごろまでは外せない」。

 屋外でもマスクをした人ばかりだ。国は昨年5月、屋外では原則不要との方針を打ち出した。しかし県内では着用する人が多いと感じていたが、屋内でも緩和されたこの日も変化は見られない。一方で、外国人観光客の5、6人のグループは全員が外していた。

 アミュプラザ鹿児島では、映画館「鹿児島ミッテ10」でチケット売り場のアクリル板が撤去されるなどの変化はあったが、マスクを外している人を見つけるのは容易ではない。

 あ、いた。2階の化粧品売り場。口紅を選んでいた出水市のエステティシャン重藤愛さん(25)は「マスク着用が個人判断になったのでリップを選びに来た。今までは保湿するだけだったのでこれからはメークを楽しみたい」とほほ笑んだ。