古民家カフェで「お試し」起業しませんか? 枕崎で空き家再生プロジェクト 築100年の母屋はゲストハウスに

 2023/03/15 21:30
地域商社まくらざきの下竹重則代表理事(左から2人目)とカフェの中川明菜さん(同3人目)らスタッフ=枕崎市住吉町
地域商社まくらざきの下竹重則代表理事(左から2人目)とカフェの中川明菜さん(同3人目)らスタッフ=枕崎市住吉町
 鹿児島県枕崎市中心部の住吉町に古民家を改装した交流拠点「KoToKoTo」ができた。築100年の母屋はゲストハウス、洋館風の増築部分は起業希望者向けの飲食店スペース。15日は出店第1号となるカフェ「エトワール」が開店した。

 建物は大正時代に建てられた木造平屋で、L字形に庭園を囲む延べ床面積約175平方メートル。10年ほど空き家になっていたが、「地域商社まくらざき」が再生プロジェクトを立ち上げた。

 飲食店スペースは庭を望む窓や天井の照明がレトロな雰囲気を醸し出す。新設したバルコニーと合わせ約50平方メートル。店内10席、バルコニー5席を設置した。

 「お試しスペース」として原則3カ月貸し出し、市内での起業を促す。希望すれば延長も可能だ。

 エトワールは鹿児島市でクレープカフェを営む中川明菜さん(36)が出店。地元特産の鹿篭豚(かごぶた)を使ったハンバーガーやチーズケーキなどを提供する。営業時間は水~土曜の午前11時半~午後4時。中川さんは「古民家再生が面白いと思った。たくさんの人に来てもらって枕崎を盛り上げたい」。

 ゲストハウスも整備は終わり、本格受け入れへ準備中。地域商社まくらざきの下竹重則代表理事(51)は「街中に人が集える場所が欲しかった。枕崎に人を呼び込むため拠点にしたい」と話す。