キダチアロエを主原料とする健康食品・化粧品製造のアロエ本舗（鹿児島市）が、南さつま市坊津町坊の旧栗野小学校跡地に工場を新設することになり１６日、同市と立地協定を結んだ。近くに同社のアロエ農場があり、鮮度を保持したまま加工ができるようになる。関係者らが品質向上へ期待を寄せた。

　同社の農場は坊津など県内６カ所。本社工場で製品化し、通信販売で全国へ発送している。新設の工場は校舎１、２階８２１平方メートルを活用して収穫したアロエを天日干し、乾燥、純粉にする。投資額１０００万円。地元で５人を新規雇用し、６月の操業を目指す。

　旧栗野小であった調印式で、福元隆行社長は「鹿児島市まで時間をかけていた運搬の課題が解消する。品質に磨きをかけたい」と話した。工場新設に伴い坊津農場を拡大する計画もあり、本坊輝雄市長は「温暖で栽培に適しており、学校の有効利用もできる。坊津の段々畑がアロエでいっぱいになるよう地元として協力していく」と述べた。