400年続く伝統行事「くも合戦」 保存会が6月18日開催を決定 コロナ禍で4年ぶり 加治木

 2023/03/20 10:00
加治木くも合戦を6月に開催することを決めた保存会役員会=姶良市
加治木くも合戦を6月に開催することを決めた保存会役員会=姶良市
 鹿児島県姶良市加治木町くも合戦保存会は19日、役員会を開き、くも合戦大会を6月18日に例年通り開催することを決めた。くも合戦を巡っては、これまで実質的に業務を担当してきた市が他団体との公平性などを理由に継続しない方針を示していた。保存会が継続を求め、市側は17日、事務局を当面担うと回答した。

 保存会の吉村正和会長は「開催が決まり安心した。くも合戦を心待ちにする人が喜んでくれるよう、大会を成功させたい」と話した。くも合戦は約400年続くとされる伝統行事で、国選択の無形民俗文化財となっている。

 役員会では、回答書の内容や、市側から「今後は保存会に事務局をお願いすることはない」と伝えられたことなどを報告。保存会は今後も継続し、例年6月第3日曜に加治木福祉センターで開く大会を、今年も続けることを決めた。組織の若返りなど、保存会改革についての意見も出た。

 大会は新型コロナウイルス禍で中止が続いており、4年ぶりの開催となる。子ども向けの書道、絵画コンクールは予算不足もあり、今回は開催しない。