JACが電気式電源車を国内初導入 奄美など離島空港に計9台、ディーゼル式よりCO2排出を92%削減

 2023/03/23 08:00
奄美空港に配備されたeGPU(中央)=22日、奄美市笠利
奄美空港に配備されたeGPU(中央)=22日、奄美市笠利
 日本エアコミューター(JAC、鹿児島県霧島市)は、駐機して整備中の飛行機への電力供給に電気式移動電源車「eGPU」を国内で初めて導入する。3月中に奄美群島5空港と屋久島、種子島に計9台配備し、環境負荷や騒音の軽減に役立てる。

 JACの機体へは通常、ディーゼル式の移動電源車から電力を供給している。eGPUは航空機用のバッテリー式設備で、同社によると二酸化炭素の排出量はディーゼル式に比べて92%削減される。故障も少ない。国内では関西国際空港などで試験導入されたが、本格的には初めて。

 22日に奄美市の奄美空港で、配備する2種類の装置を披露し、離島を運航するプロペラ機への供給作業も実演した。

 同社の安藤仁整備部門取締役は、世界自然遺産の奄美大島、徳之島、屋久島に触れ「就航地の豊かな自然を大切にしたい。他の空港や航空会社にも広がり、社会課題解決につながってほしい」とあいさつした。