施設職員の障害者虐待が増加傾向 家庭、職場は減少 鹿児島県内6件減の30件 21年度

 2023/03/25 13:18
 鹿児島県は24日、2021年度に県内で確認された障害者への虐待は、前年度比6件減の30件だったと発表した。家庭、職場内での虐待が減り、障害者福祉施設は横ばいだった。県や市町村、労働局が受けた通報・届け出は154件で前年度より6件増えた。

 虐待した人の内訳は、家族などの養護者が16件(前年度比5件減)と最も多く、福祉施設職員11件(同数)、使用者3件(1件減)と続いた。施設職員による虐待は過去5年で最も多かった前年度に続く2桁で、増加傾向にある。県は新型コロナの影響を含め「要因の分析は難しい」としている。

 虐待の種類(重複あり)は、暴力などの身体的虐待が20件と最多で、暴言などの心理的虐待9件、賃金未払いなど経済的虐待4件、性的虐待とネグレクトがそれぞれ2件。被害を受けた人の障害種別(同)は知的障害が19件、精神障害11件、身体障害4件、発達障害が3件となった。